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定期巡回事業 管理者向け完全マニュアル

【第2巻:営業戦略・地域展開編】


はじめに:営業の本質を理解しよう

第1巻で制度の基本を学んだあなたは、今度は「どうやって地域に定期巡回を広めるか」という実践的な課題に直面します。

この巻で学べること:

  • 地域調査の具体的な方法
  • ケアマネとの効果的なコミュニケーション術
  • 実績配布を武器にした関係構築
  • 成功事例の活用方法
  • 外国人労働者の成功事例の伝え方

重要な心構え: 定期巡回の営業は「セールス(売り込み)」ではありません。**「営業(情報提供と課題解決)」**です。全国33,000か所の訪問介護事業所に対し、定期巡回はわずか1,300か所。つまり多くのケアマネが「知らない」のは当然なのです。


第1章:地域調査の実践方法

なぜ地域調査が重要なのか

定期巡回の成功は徹底的な地域調査から始まります。これは「足で稼ぐ」古典的だが確実な手法です。

地域調査で把握すべき3段階:

  1. 認知されていない → 制度説明から開始
  2. 認知されているが印象が悪い → 誤解の解消から開始
  3. 認知されていて印象も良い → 差別化戦略で勝負

具体的な調査方法

ステップ1:全居宅介護支援事業所のリストアップ

調査対象の優先順位:

  1. 居宅介護支援事業所(最重要)
  2. 訪問看護ステーション
  3. 地域包括支援センター
  4. 病院の退院調整室
  5. 老人保健施設

調査項目:

  • 定期巡回の認知度(知ってる?聞いたことある?)
  • 利用経験の有無(使ったことある?)
  • 印象・評価(どんな印象?困ったことは?)
  • 競合他社の評判
  • 地域のニーズ状況

ステップ2:地域特性の把握

明石市の例: 明石市は東西に長い地形で、端から端まで車で1時間。こういう地域では、エリアごとに影響力のある「地域のドン」を見つけることが重要です。

中央部の稲吉さんの例: 長年ケアマネをやっている地域で影響力のある人物。この人に受け入れられることで口コミが自然に広がる効果が期待できます。

ステップ3:市場規模の測定

居宅介護支援事業所数による分析:

  • 明石市:86事業所(減少傾向)
  • 京都伏見区:88事業所(最多)
  • 京都山科区:37事業所

事業所数=地域の高齢者ニーズの大きさです。多い地域ほど高齢化率も高く、サービス需要も大きいと判断できます。

競合分析の正しい考え方

重要な認識転換: 真の競合は「他の定期巡回事業所」ではなく、**「訪問介護」と「訪問看護」**です。

競合の存在はプラス:

  • 他事業所が定期巡回の認知度を高めてくれる
  • 全体的な市場拡大につながる
  • 訪問介護・訪問看護も共存しているのと同じ

重要なのは差別化: 競合を恐れるのではなく、自社の差別化要因を明確にすることです。


第2章:営業の基本姿勢と心構え

「最強」ではないバランス感覚

効果的な営業には**「定期巡回最強とは思ってない」**というバランスの取れた姿勢が重要です。

正しい営業姿勢:

  • 「その人の状況に一番合うサービスを一緒に考える」
  • 「定期巡回が合わない人もいる」
  • 「他のサービスの方が良い場合もある」

この姿勢がなぜ重要か:

  • ケアマネから信頼される
  • 押し売り感がない
  • 本当に必要な人に届く
  • 長期的な関係構築につながる

営業とセールスの違い

❌ セールス(売り込み):

  • 売上を上げるために積極的に売り込む
  • 相手の都合を考えない
  • 嫌がられる原因

⭕ 営業(課題解決):

  • 顧客の悩み事を聞き出す
  • ニーズに合ったサービスを提案
  • 情報提供と選択肢拡大

初回訪問の心理戦略

Yes-Ladderテクニックの活用

3段階のYesを取る:

  1. 「今日、晴れてますよね」→Yes
  2. 「ケアマネージャーさんですか」→Yes
  3. 「初めましてですよね」→Yes

その後に本題へ移行することで、受け入れやすい心理状態を作ります。

第一印象の重要性

6-7割は見た目で決まる:

  • 清潔感のある服装
  • 明るい表情
  • 丁寧な言葉遣い
  • 話の内容よりも印象が重要

第3章:ケアマネとの効果的なコミュニケーション術

ケアマネの主な誤解と解消法

誤解パターン1:「回数制限がある」

❌ 間違った対応: 「月○回訪問します」と具体的回数を即答

⭕ 正しい対応: 「どんな場面で困ってらっしゃいますか?」 →ニーズを聞いてから 「それでしたら○回くらいは必要ですね。でも定期巡回は回数制限がないので、状況に応じて柔軟に対応できます」

誤解パターン2:「生活援助ができない」

解消例: 「生活援助もバリバリ対応しています。例えば朝に洗濯機を回して、昼に干して、夕方に取り込むという分割支援も可能です」

具体例を示すことがポイント:

  • 調理:朝食・昼食・夕食それぞれ対応
  • 掃除:部屋ごとに時間を分けて対応
  • 買い物:一緒に行く、代行する、どちらも可能

誤解パターン3:「ケアマネが変わる」

明確な否定: 「それは小規模多機能の話ですね。定期巡回はケアマネは変わりません。むしろケアマネさんの負担軽減になります」

誤解パターン4:「他のサービスが使えない」

支給限度額での説明: 「要介護3の場合、支給限度額27,048単位のうち定期巡回は16,140単位。残り10,908単位でデイサービスやショートステイも十分利用できます」

ケアマネのプライドに配慮した接し方

「知らない」ことを責めない姿勢

❌ ダメな例: 「定期巡回を知らないんですか?」 「なぜ使わないんですか?」

⭕ 良い例: 「定期巡回って聞いたことありますか?」 「もしよろしければ、ちょっとだけ説明させていただけますか?」

専門性を尊重する表現

ケアマネの専門性を認める:

  • 「さすがケアマネさんですね」
  • 「その視点は勉強になります」
  • 「一緒に考えていただけますか?」

段階的アプローチの実践

1回目:認知度確認と軽い説明

目標:

  • 定期巡回を知ってもらう
  • 興味を持ってもらう
  • 次回訪問のアポを取る

内容:

  • 簡単な制度説明(5分程度)
  • パンフレット配布
  • 「詳しくは次回説明します」

2回目:詳細説明と事例紹介

目標:

  • 具体的なイメージを持ってもらう
  • 訪問介護との違いを理解してもらう
  • 関心のある利用者がいないか確認

内容:

  • 他のケアマネの成功事例
  • 料金比較
  • よくある質問への回答

3回目以降:継続的関係構築

目標:

  • 信頼関係の構築
  • 気軽に相談してもらえる関係
  • 具体的な利用者の紹介

第4章:実績配布による関係構築

実績配布の戦略的意義

実績配布は単なる報告業務ではありません。利用者中心の専門的な協働関係を構築する重要な営業活動です。

個別利用者への深い関心の示し方

利用者の特性を愛情込めて表現

実際の例:

  • 「認知症やけど顔めっちゃかわいいのになんだろうな」
  • 「福井さんもやっぱり不安なんやな」

なぜ効果的か:

  • 単なる業務的関係ではない
  • 利用者一人ひとりへの人間的関心
  • ケアマネに安心感を与える
  • 「この事業所は本当に利用者を見てくれている」

専門的相談への協働姿勢

栄養管理の相談例:

駒井: 「食事量が上がらないから、バランスのゼリーとか出てたんだけど」 ケアマネ: 「ナースはガラスのドリンク剤の評価に在庫があるから、試してみて」 駒井: 「一回試してみようって言ってきた」

このやり取りのポイント:

  • 問題を一緒に考える姿勢
  • 具体的な解決策を一緒に検討
  • 「まず試してみる」という柔軟性

自然なサービス終了の受け入れ

終了例の説明: 「もうつむぎさんとは終わりになるよ。サービス付き高齢者向け住宅に入ったら、そこには平日の訪問介護員がいるじゃないですか。多分基本そこを使うことになりますからね」

この対応が示すこと:

  • 自然な説明により制度理解を示す
  • 無理な引き留めをしない
  • 利用者尊重の姿勢

地域ネットワーク情報の活用

情報提供の例: 「ヤクルトがそういう施設入所の斡旋してるの。ヤクルトが入ってるんですよね」 「そこ僕、社長知り合いですよ」

効果:

  • 介護業界以外の情報も把握
  • 自然な人脈情報の提供
  • 利用者の選択肢を広げる

第5章:成功事例の活用方法

困難事例への継続的関わり

県営住宅の孤立した利用者の事例

状況:

  • 取り壊し予定の県営住宅に一人残存
  • 「水道に毒が盛られてる」という妄想
  • サントリーの天然水のみで生活
  • 毎日1.5キロの坂道を往復して買い物

初期の困難:

  • 昼間の訪問で大声を出される
  • 訪問診療・訪問看護が全て拒否
  • 「何もできない」状態

段階的な関係構築プロセス:

  1. 時間の把握: 「毎日朝10時ぐらいから買い物行って」パターンを把握
  2. 自然な出会い: 「歩いてるふりして通った」「たまたま通った」
  3. 支援の申し出: 「買い物から帰ってくるから持ってくる」
  4. 信頼関係の構築: 「ありがとう、中入っていく」

支援の拡大と最期までの関わり:

  • 他職種も受け入れ可能に
  • 「休みの日もみんな訪問介護員が最後に1人1回会いたい」
  • 「みんなの訪問介護員が手握って帰る」
  • 「亡くなる1時間前まで関わり続けた」

この事例の価値: 「定期巡回しかできなかったであろう事例」として、他のサービスでは対応不可能だった困難事例への継続的関わりを示しています。

自立支援の成功事例

パーキンソン病の服薬支援

問題の発見: 血圧が下がらず、薬を飲んでいると本人は主張していたが、実際には朝食を摂らずに服薬し、嘔吐経験から服薬拒否していた。

解決プロセス:

  1. 疑いから入る姿勢: 「飲んだと思うという話から始まって」
  2. 詳細な聞き取り: 「1回飲んで嘔吐したことがある」という情報を獲得
  3. 薬剤師との連携: 服薬タイミングの変更可能性を確認
  4. 夕食後服薬への変更: 朝6時→夜への時間変更
  5. 劇的な改善: 血圧が180台から下がり始める

定期巡回ならではのポイント:

  • 時間に縛られない柔軟な対応
  • 「5分で帰ってもらう」訪問介護では発見できない問題
  • 継続的な観察による問題の根本原因特定

第6章:外国人労働者の成功事例

圧倒的な成功率

実際のデータ: 「400名の中で外国人が本当にやってサービスを中止した方が2人」 つまり398名が受け入れ=99.5%の成功率

利用者からの評価

ケアマネからの実際の評価: 「片言で喋るあちらの方たちが、大久保さんはすごくいいみたいで、こっちも片言だからって、また片言同士でのうのうとかイエスとかそんな感じで会話してました」

この事例のポイント: 言語の壁を超えた人間的なコミュニケーションの可能性を示しています。

営業時の説明方法

具体的な数値データを示す: 「最初は結構、ご本人とか家族も心配される方が多いんですけど、今まで正直、400名ぐらい、この2年半で見てきたんですけど、400名の中で外国人が本当にやってサービスを止めた方が2人。それ以外の方は意外と実は受け入れてくれるタイミングはどこかであって」

説得力のポイント:

  • 具体的な数値(400名中2人)
  • 期間の明示(2年半)
  • 受け入れプロセスの説明

ベトナム人スタッフのモチベーション

経済的背景: 「向こうだと月収数万円とかっていうレベルなんで」

将来への夢: 「ベトナムって介護保険がないんで、自費の世界なんですよ。介護保険ができたときには、この日本の介護保険を持って帰りたいなっていう子たちもいるんで、遠くの目的・夢のために生きてる子たちもいるんで頑張ってくれてます」

営業での活用:

  • 高いモチベーションの説明
  • 将来性のある人材であることの強調
  • 単なる労働力ではない専門性

第7章:地域展開の戦略

進出エリア選定の考え方

前提:ニーズは全国どこでもある

定期巡回のニーズは地域を問わず存在します。重要なのはどこから始めるかです。

選定指標

事業所数による判断: 地域内の「訪問介護」「訪問看護」「居宅介護支援」の事業所数=在宅介護ニーズの大きさ

普及状況による営業難易度:

  1. 認知度ゼロの地域(初期啓発に手間)
  2. 誤解がある地域(誤解解消から)
  3. 正しい理解が普及している地域(差別化で勝負)

地域のキーパーソンとの関係構築

影響力のある人物の特定

探すべき人物:

  • 長年ケアマネをやっている人
  • 地域で信頼されている人
  • 他のケアマネから相談される人
  • 勉強会や研修の講師をする人

関係構築の方法:

  • 丁寧な説明
  • 継続的な情報提供
  • 相談しやすい関係作り
  • 成功事例の共有

エリア拡大のタイミング

1拠点での利用者数の目安

効率的な稼働人数: 利用者30名以上を1拠点で確保することで、訪問効率が飛躍的に向上

拡大の判断基準:

  • 現拠点での利用者数が安定
  • 地域での認知度が向上
  • ケアマネとの関係が構築済み
  • 次エリアでの需要が確認済み

第8章:営業活動の効率化

ICT活用による運営効率化

リアルタイム管理システム

ICタグによる位置把握: 職員のリアルタイム位置把握が可能

ペーパレス運営: スマケア+LINEワークスでの情報共有

訪問体制の工夫

効率化のポイント:

  • 職員は直行直帰を基本
  • 事業所に戻らず車両貸与
  • 休憩場所を分散
  • 無駄な移動時間を最小化

サービス肥大化の防止

管理者営業でのケアマネ教育

正しい使い方の啓発:

  • 必要最小限からのスタート
  • 段階的な調整
  • 状況に応じた見直し

サービス内容の適正化

肥大化防止の方法:

  • 管理者がサービスに入る
  • 肥大化の兆候を早期発見
  • ケアマネ・本人への「説得」

第9章:継続的営業活動の戦略

回数とタイミングと継続性

営業活動の基本原則は**「回数とタイミングと継続性」**です。

回数の重要性

何度も顔を出すこと:

  • 月1回の定期訪問
  • 実績配布での接触
  • 勉強会への参加
  • 地域行事への参加

タイミングの見極め

相手が受け入れやすいタイミング:

  • 困った利用者を抱えている時
  • 新規の相談を受けた時
  • 他のサービスがうまくいかない時
  • 制度改正などの変化の時

継続性の重要性

長期的な関係構築:

  • 一時的でない継続的な関わり
  • 信頼関係の積み重ね
  • 相談しやすい関係の維持

段階的アプローチの実践

今日は黄色パターン、次は白パターン: 一回の訪問で全てを解決しようとせず、複数回に分けて段階的にアプローチ

相手の心理状態への配慮: 「奥さんと喧嘩してきて、今日1日イライラした」ような状態では「聞く耳持たない」ので、適切なタイミングを見極める


第10章:実践的営業ツール

営業トークの組み立て方

基本パターン1:制度説明重視

使う場面: 定期巡回を全く知らない相手

トークの流れ:

  1. 定期巡回の4つのサービス説明
  2. 訪問介護との違い
  3. 包括報酬制の説明
  4. 併用可能サービスの説明
  5. 具体的な利用場面の提示

基本パターン2:事例重視

使う場面: 制度は知っているが利用経験がない相手

トークの流れ:

  1. 他のケアマネの成功事例
  2. 困難事例の解決事例
  3. 利用者・家族の満足度
  4. ケアマネの負担軽減効果
  5. 具体的な協力依頼

基本パターン3:課題解決重視

使う場面: 具体的な困りごとを持っている相手

トークの流れ:

  1. 困りごとの詳細確認
  2. 定期巡回での解決可能性
  3. 類似事例の紹介
  4. 具体的な提案
  5. 試行期間の設定

資料・ツールの活用

必須資料

基本パンフレット:

  • 制度の概要
  • 料金表
  • よくある質問

事例集:

  • 成功事例
  • 困難事例の解決
  • 利用者の声

比較表:

  • 訪問介護との比較
  • 他サービスとの併用例
  • 支給限度額での比較

視覚的訴求ツール

Before→After写真:

  • 居室環境の改善
  • 生活リズムの安定
  • 家族の安心感

データでの説明:

  • 利用者満足度
  • 家族満足度
  • ケアマネ満足度

第11章:よくある営業場面での対応

「うちは使ったことがない」

❌ ダメな対応: 「なぜ使わないんですか?」 「便利なのに使わないのはもったいない」

⭕ 良い対応: 「どんな場面で困ってらっしゃいますか?」 「夜間や早朝で対応に困ることはありませんか?」 「もしよろしければ、どんなサービスかちょっとだけ説明させていただけますか?」

「料金が高そう」

具体的な比較で説明: 「要介護3の場合、月額16,140単位です。1日あたり531単位。24時間対応でこの単価は実は割安なんです」

「訪問介護で同じようなケアをしようとすると、早朝・夜間の割増もあって、むしろ高くなる場合が多いです」

「他のサービスが使えなくなる」

支給限度額での説明: 「要介護3の支給限度額27,048単位のうち、定期巡回は16,140単位。残り10,908単位でデイサービスやショートステイも十分利用できます」

実例での説明: 「実際に、デイサービス週2回とショートステイ月3日を併用されている方もいらっしゃいます」

「ケアマネが変わる」

明確な否定: 「それは小規模多機能の話ですね。定期巡回はケアマネさんは変わりません」

むしろメリットを強調: 「24時間体制でアセスメントできるので、ケアマネさんの負担軽減になります」


第12章:営業活動の評価と改善

営業記録の取り方

録音・文字起こし・ChatGPT活用

効率的な記録方法:

  1. 営業訪問の録音
  2. 文字起こしアプリの活用
  3. ChatGPTでの分析・要約
  4. 課題抽出に重点

記録すべき内容

相手の反応:

  • 興味を示したポイント
  • 疑問・質問内容
  • 誤解していた点
  • 次回への関心度

自分の対応:

  • うまくいった説明
  • 相手に響いた事例
  • 改善が必要な点
  • 次回への課題

営業効果の測定

短期的指標

関係構築度:

  • 訪問時の反応の変化
  • 質問の内容の変化
  • 相談を受ける頻度
  • 紹介の意向表明

中長期的指標

実際の成果:

  • 具体的な利用者紹介
  • 他のケアマネへの紹介
  • 地域での評判
  • 継続利用率

まとめ:第2巻のポイント

1. 地域調査の徹底

認知度・印象・ニーズの3段階での分析が成功の鍵

2. 営業の本質理解

セールス(売り込み)ではなく営業(課題解決)の姿勢

3. ケアマネとの関係構築

プライドに配慮し、専門性を尊重した継続的関係

4. 実績配布の活用

単なる報告ではなく、協働関係構築のツール

5. 成功事例の効果的活用

困難事例・自立支援・外国人スタッフの具体的成果

6. 継続的営業の重要性

回数・タイミング・継続性の三原則で長期的な信頼関係を構築


次巻予告:第3巻「現場マネジメント・人材育成編」

第3巻では、営業で獲得した利用者に対して、どう質の高いサービスを提供し、スタッフを育成するかの実践的なマネジメント手法を詳しく解説します。

主な内容:

  • 効率的な訪問ルートの組み方
  • 随時対応の適正化とコントロール
  • 外国人スタッフの育成方法
  • 利用者個別対応のノウハウ
  • 看護との連携体制構築
  • サービス肥大化の防止策

第2巻で営業スキルを身につけたら、第3巻で現場運営の実践力を高めましょう!


付録:営業ツール集

A. 初回訪問用チェックリスト

事前準備: □ 相手事業所の基本情報確認 □ 地域の定期巡回事業所の把握 □ 名刺・パンフレット・事例集の準備 □ 訪問時間の調整(15-20分程度を想定)

訪問時確認事項: □ 定期巡回の認知度 □ 利用経験の有無 □ 現在困っているケース □ 地域の高齢者の特徴 □ 次回訪問のアポイント

B. よくある質問・回答集

Q: 料金はいくらですか? A: 要介護度によって月額固定です。要介護3の場合、月額16,140単位、1日あたり531単位で24時間対応いたします。

Q: 何回訪問してもらえますか? A: 回数制限はございません。利用者さんの状況に応じて柔軟に対応いたします。まずはどのような場面でお困りかお聞かせください。

Q: 夜間は対応できますか? A: 24時間365日対応しております。深夜・早朝も追加料金なしで対応いたします。

Q: 生活援助はできますか? A: もちろん対応しております。調理・掃除・洗濯・買い物など、介護保険で認められているサービスは全て提供可能です。

Q: 他のサービスと併用できますか? A: デイサービス、ショートステイ、福祉用具などとの併用が可能です。支給限度額にも余裕があることが多いです。

C. 事例説明用テンプレート

困難事例テンプレート:

【利用者】○代男性/女性、要介護○、○○症
【困りごと】具体的な課題
【定期巡回の対応】具体的な支援内容
【結果】改善された点
【ケアマネの評価】実際のコメント

自立支援事例テンプレート:

【利用者】○代男性/女性、要介護○
【開始時の状況】ADL・IADL・認知機能
【定期巡回の支援】具体的な自立支援内容
【改善過程】段階的な変化
【現在の状況】自立度の向上
【今後の見通し】サービス調整・終了の可能性

D. 地域調査記録シート

事業所基本情報:

  • 事業所名:
  • 所在地:
  • 管理者名:
  • ケアマネ人数:
  • 利用者数(概算):

定期巡回関連:

  • 認知度(知らない/聞いたことある/よく知っている):
  • 利用経験(なし/過去あり/現在利用中):
  • 印象(良い/普通/悪い):
  • 困っているケース:
  • 関心度(高い/普通/低い):

次回アクション:

  • 次回訪問予定:
  • 持参資料:
  • 話す内容:

E. 実績配布時の会話ポイント

基本的な流れ:

  1. 挨拶と利用者の近況確認 「○○さんの調子はいかがですか?」
  2. 具体的な変化・改善点の報告 「最近、○○ができるようになりました」 「ご家族も安心されています」
  3. 専門的な相談・協働 「○○について、どう思われますか?」 「一緒に考えていただけませんか?」
  4. 次回への繋ぎ 「また変化があればご報告します」 「何かあればいつでもご連絡ください」

注意点:

  • 利用者の尊厳を大切にした表現
  • ケアマネの専門性を尊重
  • 一方的な報告ではなく双方向のコミュニケーション
  • 困りごとがあれば素直に相談

おわりに

第2巻では、定期巡回サービスの営業活動について、実践的なノウハウを詳しく解説しました。

重要なのは以下の3点です:

  1. 営業は「売り込み」ではなく「情報提供と課題解決」 ケアマネが知らないのは当然。丁寧に説明し、一緒に解決策を考える姿勢が大切です。
  2. 継続的な関係構築が成功の鍵 一回の訪問で全てを解決しようとせず、段階的に信頼関係を築いていきましょう。
  3. 相手のプライドと専門性を尊重 ケアマネの経験と判断を尊重し、対等な専門職として関係を築くことが重要です。

営業活動は地域の高齢者により良いサービスを届けるための重要な社会貢献活動です。第1巻で学んだ制度理解と、第2巻で身につけた営業スキルを活かし、地域に定期巡回サービスを広めていきましょう。

そして第3巻では、獲得した利用者に質の高いサービスを提供するための現場マネジメントスキルを学んでいきます。


このマニュアルの内容について質問があれば、いつでも上司や先輩に相談してください。また、実際の営業活動で困ったことがあれば、このマニュアルを参考に、柔軟に対応していきましょう。

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